毎日活躍する道具は、使いやすくて長く使えるものが一番。
手になじんでくると愛着もひとしおです。
今回はおしゃれで手軽にできる料理はもちろん、素敵な暮らしぶりにもファンが多い料理家・ワタナベマキさんに、心地よい空間をつくるモノをセレクトしていただきました。
マキさんのご自宅には天然素材を使った家具やインテリアがたくさん。中でも目を引くのは、リビングの中央にある丸いダイニングテーブルでした。食器を収めているサイドボードと同じウォールナット素材。やわらかな飴色に経年変化し、お部屋全体の雰囲気をやさしくまとめています。お仕事がらたくさんの食器やカトラリーが収まりすっきりと整っています。棚上にはガラス瓶や小物をおさめる入れ物など素敵なインテリアのアイテムが美しくディスプレイされていました。そんなマキさん流のインテリア術を、ぜひ取り入れてみてください。
ラウンドテーブル
以前は長方形のテーブルを使っていましたが、料理撮影時などで毎回5~6人がテーブルを囲むわが家では、ラウンドタイプの方が使い勝手がいいと思ったのです。中でも一番のメリットは、会話が弾むこと! 5~6人座っても、みんなの顔が見え、全員で一つの話題について話せるんです。一時期、中華料理屋さんのような回転テーブルがあればもっと便利かも!? と、ネットで探したことも。丸テーブルを使い続けてみると、回転テーブルがなくても誰かの手を煩わせることなく、取りたいものに自分の手が届く。その点も丸テーブルのよさですね。
サイドボード
仕事柄、器がたくさんあるので収納にはそれなりの大きさの棚が必要ですが、背の低いサイドボードなら圧迫感がなく、扉付きで中身が見えないため片付いて見えるんです。
棚の上は飾り棚として使うこともできますし。お気に入りのものを置いたり、ときには季節を感じさせるものも並べたり。棚の上はぎっしり埋めつくすのではなく、物を置かないスペース=余白を持たせて飾るのが私なりのルールです。飾ったものがちょうど目線の高さにくるため、飾り棚にぴったり。お気に入りのコーナー作りにちょうどいいですね。
シェーカーボックス
我が家ではいろいろなところでシェーカーボックスを使用しています。スリッパをいれたり、お裁縫箱、救急箱、お茶道具などシェーカーボックス に入っているだけでうきうきしてしまいます。どんなインテリアにも馴染んで、美しく、収納としても抜群の機能美を兼ね備えたボックスは昔から使われてきた理由がわかる気がします。
ガラス瓶
部屋のいたるところに大きな壺やグリーンをたくさん置いています。壺やガラス瓶はオブジェとしてだったり、枝や花を活けたり。旅先でも気に入ったものを見つけると、ついつい……。気づいたら、たくさん集まっていました。作った人も土地が違っても、共通点があると自然
となじむ気がします。
ハリネズミのブラシ
愛らしいハリネズミに一目惚れ! 2 匹連れて帰ってきました(笑)。ドイツの老舗ブラシメーカー、レデッカー製。その可愛らしさから見えるところに置いておきたくなります。玄関のドアストッパーは、シューズの泥落としとしても使えるスグレモノです。
キッチンツールや器は、マキさんいとっては無くてはならな必需品。シンプルで使い勝手がよく、デザイン性も優れた、長く使えるアイテムを選び、大切に使われています。コラムの撮影をきっかけに、新たに仲間入りとなったアイテムも。マキさんの素敵なキッチンで、お仕事の現場でたくましく活躍してくれています!
ニットエプロン
ニットエプロンはめずらしいなぁと思って身につけたのですが、体にフィットしながらとても動きやすく、肩もこらず、ちょっとの外出もできる洋服のようなエプロン。
家事をする時間が長くてもこのエプロンであれば、身につけているのを忘れてしまうかのような着心地です。
鉄のフライパン
毎朝、パンは鉄のフライパンで焼いています。ガス火だから表面がこんがりと焼けるんです。
鉄フライパンは表面温度が高くなるため、パンが短時間で香ばしく焼けます。使い込むほどどんどん手になじみ、使いやすくなる。まさに” 一生もの” の調理道具です。
片手鍋
マイヤーの片手鍋は直径16 ㎝と小さいのに深さがある、なかなかないタイプ。ガス火にいくつもかけるときにもスペースをとらず、使いやすい。蓋がぴったり閉まるので、なんとご飯も炊けてしまいます。
鋳物鍋
はこの高さがあるタイプ。直径20 ㎝で幅をとらないのに高さが約17 ㎝もあるので、具だくさんスープも作れます。ストウブならではのふたについている突起(ピコ)のおかげで、食材の凝縮したうまみが食材に降り注ぐから、素材がふっくらジューシーになります。
信楽焼の米炊き釜
ご飯炊きは、随分前から土鍋を使用。最近、信楽焼米炊き釜に変えました。この土鍋は重くなくて扱いやすい。ごはんがふっくら炊けるのはもちろんですが、ご飯が底に焦げつかない。持ち手がなく、収納しやすいのもいいですね。
信楽焼の土鍋
朝スープは小さな土鍋で作ることもあります。信楽焼きの土鍋は保温力が強くスープが冷めにくいので、家族で食べる時間が少しくらいズレても大丈夫。土鍋では珍しいこの色もお気に入りです。和風のスープだけでなく、洋風のスープにも不思議と似合うんですよね。
ひのきの飯台
寿司桶は、ひとつは持っておきたいアイテム。そのままテーブルに出せば、見栄えもして気分も上がります。わが家は全員、酢飯好き。無性に食べたくなり、特別な日だけでなく寿司桶でお寿司を楽しむことも。
ひのきのまな板
木のまな板が好きです。包丁が木にあたってトントンとこぎみ良い音が気持ち良いまな板です。清潔を保ちたいからひのきの天然木の力が本当にありがたいと思います。贅沢な一枚板で耳付きがまた可愛い。使い続けて自分らしい色に育てていくにも楽しい作業です。
ペティナイフ
細部まで綺麗に作業できるペティナイフは包丁のなかで一番使用するアイテムです。Homeland ペティナイフは、なんといっても切れ味が抜群!そしてお手入れも簡単で、軽すぎる重すぎずのちょうど手に馴染む重さもとても気に入っています。
菜切り包丁
「菜切り包丁はある程度重さがある方が切りやすい。Homeland の菜切り包丁は、適度に重さがあり、作業がしやすいです。刃当たりのやわらかい檜のまな板と組み合わせて使うと、それぞれのよさをより感じることができます。
小さなナイフ
とってもこぶりなのに、皮をむいたり、刻んだりきったりさすが!ドイツと思う切れ味です。軽いので野菜のヘタ取りや筋取り作業など、細かい作業にもぴったりです。
木の種類が選べて、形も綺麗なので、ひとつは持っておきたい台所道具のひとつです。
オリーブのまな板
オリーブのまな板は、私はもっぱら料理の盛り付けに使用しています。カットし、テーブル上にそのままサーブできるのでおすすめ。
オリーブの木目が美しく、使うのが楽しくなります。
家事問屋の薬味入れ
万能選手の蓋付き薬味入れ。万能ネギ、三つ葉、パクチー、バジルなどが我が家ではこれに入っています。これ以外にも、手作りのたれやおべんとう用のおかずなどもこれに入れて、冷蔵庫にスタンバイ。
家事問屋のボウル
お米を洗う、野菜を洗い、そうめんを洗うなど、片口から水が流れ食材を流してしまう心配なく使えます。ザルが両手持ちなので、場所もとらずに収納できるところもお気に入りのポイント。そして、片口は注ぐきれ味が抜群!液漏れがなく、卵焼き、ドレッシング等、液体が溢れることなく注ぐことができます。ちょっとしたことなのですが、こういうことが日々料理をするなかではとてもありがたく、ずっと使い続けたい道具だなぁと思います。
家事問屋のバット
システムバットと角ザルはもう長いこと使い続けている我が家の定番の台所道具です。葉野菜を洗ってザルにのせバットにセットして冷蔵庫に。豆腐の水切りや揚げ物にも。バットは寒天やプリンを固めたり、蒸しパンを作る型にしたり、使い方は本当にいろいろ。2,3 個持っているととっても便利です。
ガラス製の浄水器
BRITA のお水がおいしくて最近我が家にやってきたグラスジャグです。今までの大きな形とは違って冷蔵庫にも入るサイズで、そのまま食卓にだしても違和感がなく気に入っています。そのままピクニックなどに持っていくのもよさそうです。
木村硝子のワイングラス
木村硝子さんピッコロシリーズは気軽に使えて、でも美しく、我が家の日常には欠かせないグラスです。ワイングラスですが、ビールやジュース、日本酒などもこのグラスで楽しんでいます。気軽なプレゼントなどにもよくお渡ししています。
信楽のうつわ
こちらはスタッフのおすすめアイテム。第二回目のコラムでマキさんに作っていただいた「豚肉とかぶのスープ」の盛り付け用にセレクトしていただきました。適度な深さがあり、スープはもちろん、サラダやパスタ、カレーなど、様々なメニューに重宝します。信楽焼特有の土っぽい質感と釉薬がマッチしていて、ちょっとした料理も華やかなものにしてくれます。
こちらの企画はTIMELESS COMFORT自由が丘店、南堀江店とでも5月21日(火)まで開催中です。
お出かけの際はぜひお立ち寄りください。
1976年神奈川県生まれ。夫と長男と猫2匹と暮らす。グラフィックデザイナーを経て、2005年に料理家として活動を始める。日々食べるものをおいしくていねいに作るのが信条。素材の味をシンプルに引き出す料理、素材の組み合わせに定評がある。ライフスタイルに憧れるファンも多い。現在は、テレビ、雑誌、オンライン料理教室など幅広く活躍中。
https://maki-watanabe.com