越前漆器
約1500年前が起源とされる越前漆器は、細かな各工程においてそれぞれに非常に高度な技術を要するため分業体制が一般的とされています。一方で、あえて素地作り以外の全工程(下地、中塗、上塗、蒔絵)を一か所で賄う工房もあります。
その数少ない工房のひとつである「土直漆器」では、同じ工場内で異なる工程の職人同士が細かな意思疎通を図りながら作業を進めています。クリエイティブな発想が生まれやすく試行錯誤も行いやすい環境により、先人から受け継ぐ伝統の技を重んじながらも、自由な発想でものづくりに取り組んでいます。