料理家・ワタナベマキさん

『毎日のおかずはシンプルがいい』

おいしい、一冊・2023.09.22

毎日の料理が楽しく、おいしくなる。そんな一冊を不定期にご紹介していきます。たくさんの料理本の中からこれぞと思う一冊をTCスタッフが選びました。料理好きな人にも苦手な人にも役立つ知恵がいっぱい詰まっています。今回は、人気料理家・ワタナベマキさんの新刊『毎日のおかずはシンプルがいい』(エムディエヌコーポレーション)。

Simple is best!!

少ない材料で簡単にできるレシピが51。「今日は何作ろうかな?」と冷蔵庫をあけたら「なすしかな〜〜い!」こんなときに役立つのがこの本です。焼いてレモンを搾って、塩とオリーブ油をかけるだけ。これでなすのうまみがぎゅっと詰まった一品の完成です。とってもシンプルなのに素材本来のうまみを最大限に引き出すワタナベさんの真骨頂が満載です。おかずはもちろん、酒のつまみにもなるレシピばかり。持っててよかったと思えるレシピ本です。ここでもいくつかのシンプルレシピをご紹介します。

Simple life

ワタナベさん宅は木の温もりに包まれたやさしい空間。リビングにはさりげなくお気に入りの絵や壺、グリーンが配されています。どれ一つとってもワタナベさんがこだわり抜いた逸品ばかり。作家ものが多く、それぞれ個性的なのに、すべてが一体化して心地いい空間になっています。カップボードにはこれまたお気に入りの食器がぎっしり。どんな料理を盛り付けてもおいしく見えて、形が美しいものを選ぶそう。リビングから見える芝生を敷いたベランダではハーブや香味野菜を育て、収穫したものを料理に使うこともしばしば。真似したくなるような、木、グリーン、陶器で構成されたシンプルなライフスタイルのお手本もこの本のコラムで紹介しています。

魅力的な“シンプルレシピ”がいっぱい

ほうれん草とレモンのサラダ

山椒ポテトサラダ

九条ねぎとみりん干しのサラダ

鶏の香ばししょうゆ焼き

しょうがたっぷり鶏そぼろ

大根と鶏肉の白みそ煮

#Recipe
焦しキャベツのおかかがけ
キャベツの焼き目がおいしさの後押し役。
花かつおの風味もあふれんばかりです。
『毎日のおかずはシンプルがいい』より

材料(2人分)
キャベツ 1/4個(200g)
ごま油 小さじ2
塩 小さじ1/4
しょうゆ 大さじ1
花かつお 5g

 キャベツは2〜3等分のくし形切りにする。
 フライパンにごま油とを入れて強めの中火にかけ、へらで押しつけながらしっかりと焼き目をつけ、塩をふる。
 しょうゆを加えてさっと絡め、器に盛って花かつおをたっぷりとのせる。

かけるだけで立派な一品。
オレガノ入りのデュカ


材料(でき上がり50g)

アーモンドなど好みのナッツ
 (ローストしたもの) 80g
オレガノ(乾燥) 小さじ2
塩 小さじ1/2
粗びき黒こしょう 少々

ナッツは粗く刻み、オレガノ、塩、粗びき黒こしょうと混ぜる。レタスなどにかけていただく。

『毎日のおかずはシンプルがいい』
定価 1,980円(税込)
エムディエヌコーポレーション

ワタナベマキ

1976年神奈川県生まれ。夫と長男、猫2匹と暮らす。グラフィックデザイナーを経て、2005年に「サルビア給食室」を立ち上げ、料理家として活動を始める。日々食べるものをおいしくていねいに作るのが信条。素材の味をシンプルに引き出す料理に定評がある。ライフスタイルに憧れるファンも多い。現在はテレビ、雑誌、オンライン料理教室など幅広く活躍し、著書多数。
https://maki-watanabe.com

撮影/宮濱祐美子 
スタイリング/西崎弥沙 
アートディレクション/小橋太郎(Yep)