家具のプロが教える!

年末の家具のお手入れ術

~「家具の困った」を解決編~

TIMELESS COMFORT(以下、TC)の高橋です! みなさん、大掃除…進んでいますか?
私はというと——はい、まだです(堂々)! 「今年こそ早めに!」と毎年言っている気がしますが、気づけば年の瀬が後ろから走って追いかけてきました。で、逃げ場を失ってふとテーブルを見たら……ぎゃー! なんか傷だらけ! 気づかぬうちに年季が入ったようです。ということで今回は、「家具の困った」をなんでも受け止めてくれるTCの救世主、家具バイヤー・縄野さん を召喚しました!

教えてくれる人

TC家具担当バイヤー:縄野さん
2013年入社。家具の開発・営業を経て、2025年よりTCの家具バイヤーに着任。長年の経験に裏打ちされた知識と視点で、家具選びからメンテナンスまで幅広くサポートしてくれる、頼れる存在です。

教えてもらう人

TC販促担当:高橋さん
2004年入社。店舗運営、テーブルウェアのバイヤーを経て、現在は販促担当。Instagramやコラムを通じ、TCのものづくりの魅力を伝える役割を担っています。

■ テーブルの傷、これどうしたらいいんですか…?泣

高橋
縄野さん、見てください!このテーブル…気づいたら“戦ってきた後”みたいになってて…。

縄野
どれどれ……。おお~、たしかに元気よく傷ついてますね(笑)。でも大丈夫! すぐきれいになりますよ。まずは右上のひっかき傷からいきましょう。
(撮影:高橋)

■ ひっかき傷にはこれ!

縄野
こういうペンシル型の補修材が超便利です。“かくれん棒”っていう名前のやつもあったりして、かわいいんですよ。

高橋
かくれん棒……! なんかもう名前で許せそう(笑)。

縄野
ですよね。ホームセンターでもネットでも買えますよ。で、コツは……傷に沿って塗らず、木目に沿って塗る! これだけで、あら不思議。自然に馴染むんです。

高橋
ほんとだ…! 私にもできそう!(自信が出てきた)

縄野
高橋さんがお持ちのテーブルは無垢材なので、割れや大きなへこみなどの補修も市販の物で簡単に修復できますよ!
以前の別のコラムでご紹介しているので、そちらも参考にしてください~。

■ テカテカした“謎の光沢”には?

高橋
あと、写真がないんですが…ダイニングテーブルの一部だけ“やけにテカテカ”してるんです。なんかそこだけ自己主張してくるんですが…。

縄野
あ~ありますね、それ(笑)。テカリには細かい番手のスチールウールです!

高橋
えっそれ、わりとゴツいアイテムですが…大丈夫です!?

縄野
大丈夫ですとも! ちょうどここがテカってるからやってみますね。木目に沿って、豆腐をなでるくらいの力でそーっと動かすだけ。

高橋
(そ~っ)……あ、本当に消えてる!! 天板の機嫌が直った!!

■ でもちょっと注意!

縄野
ただし、無垢材と突板で扱いが違うので注意。深い突板の傷はプロに任せたほうが安全です。どれが突板でどれが無垢材かわからないという声も多いですし・・・木材の見分け方は…次回やりましょうか。

高橋
出ました!次回予告ありがとうございます(笑)。

年末にやっておくと気持ちいい“家具メンテ”ポイント。「せっかく掃除モードに入ったのなら…」と縄野さん。ほかにも簡単にできるメンテナンスを教えてくれました!

カバーリングのお手入れ

家庭洗濯は縮む可能性があるので、基本はドライ推奨。でも軽い汚れなら、専用クリーナーでOKです。まずはブラッシング!ホコリ落とし&毛玉予防の一石二鳥!

専用クリーナーを使う

ケアキットで汚れを拭き取り、仕上げにプロテクターをかけておけば汚れ予防に。

テキスタイルケアキット

家具のガタツキをチェック

気づかぬうちにねじが緩んでいることがあります。放置すると穴が広がるので、キュッと一度締めておくと家具がご機嫌に。「六角レンチ」が必要な場合もあるので要チェック!

高さが変わってガタつく問題

木製家具・床あるある。乾燥で反ったり縮んだりして、脚の高さがズレるんです。アジャスター付きならくるっと調整するだけで解決!

アジャスターがない家具は?

フェルトを貼ると高さ調整&床の傷防止にも。厚みが足りなければ重ね貼りでOK。滑りが悪くなったら交換のサイン。

収納家具の中もサッと掃除

扉付き収納の中、見ないふりをしてませんか? (私はしがちです)ホコリが溜まるとカビの原因になるので、年に1回、乾拭きでサッとひと拭きするだけで全然違います。

高橋
やる気出てきました!今日はありがとうございました!「めんどくさそう…」と思っていたメンテが全部、意外と簡単でびっくり。テーブルもご機嫌になってくれそう。まずは傷直しとねじチェックから始めます!

縄野
無理せず、できるところから少しずつで大丈夫ですよ。補修材やクリーナーは、必ず目立たない場所で試してから使ってくださいね。来年も気持ちよく過ごせるよう、家具のお手入れ楽しんでください!

撮影/よねくらりょう  
アートディレクション/小橋太郎(Yep)