寒い日にぴったりの
旨辛みそ黒ごま坦々鍋
旨辛みそ黒ごま坦々鍋
おしゃれで簡単! 作る人に寄り添うレシピに定評のある料理家のワタナベマキさん。キッチンツールの著書があるほど道具や器選びにはこだわりがあり、「お気に入りの道具や器は、料理する気分を盛り上げてくれる大事な相棒」と語ります。そんなマキさんに、毎月、あると思わず料理がしたくなるキッチンツールを紹介してもらいます。今回は、一年中使いたい土鍋とお気に入りを探したいすり鉢です。
土鍋は冬だけでなく一年中使っているというマキさん。「保温力の高い土鍋を冬しか使わないなんてもったいない! 今回紹介するような辛さがクセになる鍋料理は冬だけではなく夏にも作りますし、炊き込みご飯を作るときにも土鍋が活躍。なので、私はいつでも使えるようにしまい込まず、取り出しやすいところに収納しています。Homelandの土鍋はシンプルなデザインなのでキッチンになじみやすく、出しっぱなしにしておいても気にならないのも魅力です」
なかなかお気に入りが見つからない! すり鉢はそんな調理道具の筆頭かもしれません。「私がすり鉢を選ぶときのポイントは、使い勝手はもちろんですが、器としても使えるかどうか。もとしげさんのすり鉢はそんな私の理想にぴったりでした。それと私、実は入れ子になるものに弱いんです。重ねたときの美しさにうっとりしてしまいました。小サイズは少量をするときに重宝ですし、鍋の器にも。中サイズなら今回のようにごまをすった後、鍋の煮汁とゆでた中華麺を入れて丼として使うことができます」
ごまのコクと豆板醤の辛みが利いた担々麵の鍋バージョンです。〆の麺も好評で、家族からのリクエストも多い一品。息子曰く「ときどき無性に食べたくなるんだよね」とのこと。どんどん炒めて煮るだけ。しかも、鍋料理は他におかずをいくつも作らなくてすむので、忙しいときに出番も増えます。
材料(3~4人分)
豚ひき肉 250g
玉ねぎ 1個
にら 1把
しめじ 100g
えのき茸 100g
いり黒ごま 大さじ4
にんにく(すりおろす) 1かけ
しょうが(すりおろす) 1かけ
ごま油 大さじ1
豆板醤 小さじ1
塩 少々
紹興酒 80mL
水 500mL
みそ 大さじ4
しょうゆ 小さじ2
中華麺 2袋
いり黒ごま、粉唐辛子 各適量
───
*小さじ1=5mL、大さじ1=15mL、1カップ=200mLです。
作り方
① 玉ねぎは縦薄切りに、にらは食べやすい長さに切る。しめじは石づきを取り除き、小房に分ける。えのきは根元を落とし、3cm長さに切る。
Maki's Memo
「まいたけ、えりんぎなど、お好みのきのこでOK。1種類より2、3種類組み合わせるときのこの味が生きて、よりおいしくなります。」
───
② フライパンにいり黒ごまを入れ、弱火で温まるまで煎る。すり鉢に移し、細かくすりつぶす。
Maki's Memo
「いりごまも、使うときに再び煎ってからすると、香ばしさが違います」
───
③ 鍋にごま油、にんにく、しょうが、豆板醤を入れて弱火で炒める。香りが出てきたら豚ひき肉を入れ、塩をふって色が変わるまで炒める。
Maki's Memo
「炒めてにんにく、しょうがは香りを立たせ、豆板醤は辛味と香りを引き出します」
───
④ 玉ねぎを加えてさっと炒め、紹興酒、分量の水を加え、ひと煮立ちしたアクを取り除く。
Maki's Memo
「紹興酒は風味づけと肉の臭み取りの役目として加えます」
───
⑤ きのこを加え、蓋をして5分ほど煮て、②、みそ、しょうゆを加える。最後ににらを加えてさっと煮て、好みでさらにいりごまと粉唐辛子をふる。〆にゆでた中華麺をすり鉢に入れ、鍋の汁を入れて食べる。
Maki's Memo
「にらは火を通しすぎるとクタクタになってしまうので、仕上げに加えてさっと煮て、歯ごたえを残します」
マキさんのおいしいポイント
練りごまを使うレシピもありますが、私は断然いりごま派です。フライパンで煎ってすり鉢ですると、香りは驚くほどいいんです。少し手間はかかりますが、ごまの香ばしさにはこだわりたいです。
ポイント❶
煎りたてのごまをすり鉢に移し、すりこ木で好みの加減にすりつぶします。すっているそばからいい香り!
ポイント❷
煮立ったらアクを取り除きます。ただし、アクの中にはうまみも含まれるので、取り過ぎに注意。ざっと取るくらいにしましょう。
ポイント❸
ごまをすったすり鉢にゆでた中華麺を入れ、鍋の煮汁を入れて担々麵風にしていただきます。
ワタナベマキのもっと!おいしい道具
鍋が主役の日は土鍋をテーブルの中央にのせて。シンプルなデザインのHomelandの土鍋なら、それだけで様になるからうれしい。取り皿はとんすいでもいいですが、あえて揃えずにいろいろな器にしても楽しいですね。私は鍋とトーンに合わせた素朴なデザインのものをいくつか用意することが多いです。
ワタナベマキさん
1976年神奈川県生まれ。夫と息子、猫2匹と暮らす。グラフィックデザイナーを経て、2005年に料理家として活動を始める。日々食べるものをおいしくていねいに作るのが信条。素材の味をシンプルに引き出す料理、素材の組み合わせに定評がある。ライフスタイルに憧れるファンも多い。現在は、テレビ、雑誌、オンライン料理教室など幅広く活躍中。著書は『マキさんの極上シンプルおにぎり』(ワンパブリッシング)、『ほったらかしでおいしい!せいろでおかず蒸し』(Gakken)、『あたらしいみそおかず』(文化出版局)、『ワタナベマキの体に優しいいたわりスープ』(扶桑社)、『五感が喜ぶおいしい組み合わせ。おつまみ100』(宝島社)など多数。
https://maki-watanabe.com
【新刊のご案内】
『じゃがいも玉ねぎたまご』
おなじみの素材こそ、
もっとおいしくなる
(誠文堂新光社)
台所にいつもある、おなじみの3つの素材で作るワタナベマキ流の素敵な料理。満足感があって、世界中で愛されている野菜、じゃがいも。料理にぐっと深いうまみを与えてくれる名脇役、玉ねぎ。華やかな主役にもなれ、縁の下の力持ちでもある万能素材、たまご。著者が愛してやまないこの3つの素材を、いろいろな角度から料理しつくす充実の1冊です。毎日のご飯作りに、週末の特別な料理に、いろいろなシチュエーションで役に立つこと間違いなし。
『自家製冷食ラボ1 DAILY編 毎日のごはんに』
『自家製冷食ラボ2 SPECIAL編 ちょっとしたごちそうに』
(暮らしの手帖社)
この本でご紹介する「自家製冷食」は、温めるだけ、またはひと手間かけるだけですぐに食べられる、冷凍の作りおき料理。今までの作りおきとはひと味違います。保存期間が長い分、いつ食べるかは自由。おいしさが格段に長持ちするから、作りたての味をいつでも楽しめます。 「単に料理を冷凍保存するというだけではなく、食べるときにいかにおいしい状態で食べることができるか、その工夫をよく考えました」とワタナベマキさんは話します。 おいしいアイデアいっぱいのレシピの数々を、「DAILY編」と「SPECIAL編」の2冊に分けてご紹介しています。
Wa&_ (ワンダー)
wa&_(ワンダー)は、現代版“にっぽんの味”を料理家ワタナベマキが提案するブランドです。"日々の食卓に、小さなワンダーを"をテーマに、世界各地の料理から受けたインスピレーションを繊細な和のテイストにアレンジしてお届けします。
撮影/福尾美雪
構成・文/飯村いずみ
アートディレクション/小橋太郎(Yep)