主役が引き立つ
スツール活用術
スツール活用術
スツール(stool)とは、背もたれやひじ掛けのない一人用の簡易的な椅子のこと。長時間快適に座る椅子というよりも、あくまでも簡易的・補助的な役割をもつ、いわゆる「チョイ掛け」用の椅子。そのため、コンパクト感が重視されています。
座面部分にクッションがあるものはソファの足置き(オットマン)として使うことも出来ますが、今回紹介するのはクッションがなく、座面がほぼフラットなタイプのスツールです。安定感があるので座るだけではなくディスプレイ台やサイドテーブル代わりにもなるんです。
スツールは大型家具(ソファやサイドボードなど)に比べてコンパクトなため、存在感は控え目ですが、住まいやライフスタイルの変化にも柔軟に対応することができます。まさに、名脇役のような存在と言えるでしょう。
今回は、さまざまなシチュエーションでのスツールの活用術をご紹介します。
スペインにある30年以上続いた伝統的な家具店を基盤として、2012年に設立された「dareels(ダリールズ)」。インドネシア・ジャワ島の古い建物を解体した時に出る希少なチーク古材を主な素材としています。過剰な装飾を加えずに素材本来の美しさを大切にすることで、世界にひとつだけのユニークさと飽きのこないタイムレスなデザインを両立させています。
無垢材ゆえ、使ううちに湿度の影響を受けひび割れが生じることがありますが、それもまた味。ヴィンテージものを育てる感覚で楽しんでみてください。
本来の用途である、簡易的な椅子としてのコーディネートをご紹介。
座っている時間の方が短いからこそ、その佇まいまで楽しめるデザインを選びたいですね。
テーブルを置くほどではないけれど、ちょこっと小物を置けるスペースがあったら…!という時にもスツールが活躍。生活感が出がちなアイテムを雑多に置いても、なんだか様になります。
お花やグリーンはラフに床置きしても素敵ですが、スツールの上に飾ると高さが生まれ、空間にリズムも出てぐっとランクアップした見え方に。
木目など素材の表情が際立つデザインのものを選べば、イキイキとした生命力を感じさせる植物との相性もばっちりです。
意外にも引き合いが多いのが、アパレルショップやヘアサロンといったビジネスユース。
ディスプレイ台としてお使い頂いたり、ちょっとしたウェイティングスペース用にとご活用頂いています。
以上、スツールの活用術をダリールズのアイテムとともにお届けしました。
控え目な存在感ゆえ、お部屋の中では脇役になりがちなスツールですが、その小回りの利く汎用性の高さを活かせば、
シチュエーションが変わっても空間の名脇役となってくれることでしょう。
ぜひ、長く愛せる素材・デザインの一品を見つけてみてください。
撮影/上端春菜(bean)
アートディレクション/小橋太郎(Yep)