菱三陶園「再生陶器」

あの道具、この道具・2025.1.10

「再生陶器」という言葉を聞いたことはありますか?割れたり使わなくなった食器をリサイクルし、新たな器やアートとして生まれ変わらせる取り組みのことです。創業1870年、信楽焼の伝統を受け継ぐ老舗窯元「菱三陶園」では、その技術と感性を活かし、使い終えた陶器に新たな命を吹き込む「再生陶器」シリーズを生み出しています。「ものを大切にする丁寧な暮らし」を感じられる、サスティナブルな未来を支えるうつわたちです。

菱三陶園とは

約1300年の歴史を誇る信楽焼。その素朴で温かみのある風合いと、自然釉や火色が織りなす美しさは、茶道具や日常のうつわとして長く愛されてきました。この伝統を次世代へとつなぎながら、現代の暮らしにマッチする製品を生み出しているのが、1870年創業の老舗窯元・菱三陶園です。5代にわたる歴史の中で、一貫して信楽焼に向き合い続けてきた菱三陶園。職人たちの丁寧な手仕事には、信楽焼ならではの素材の良さと伝統技術が息づいています。レストランなどの特注品やコラボレーション製品にも積極的に取り組んでおり、私たちのオリジナルブランド「Homeland」の食器もそのひとつ。伝統を大切にしつつ、新しい挑戦を楽しむ姿勢が菱三陶園の魅力です。

「再生陶器」の可能性 

菱三陶園が新たに手がける「再生陶器」シリーズは、破損した家庭用食器などを原料として再利用する新たな取り組みから誕生しました。やむを得ないヒビや、欠け等が出てしまった陶器を粉砕し粘土に混ぜ込み、独自に調合した釉薬と焼成方法を用いて、繊細な発色と質感を持つ陶器を生み出しています。菱三陶園では、この他にも能登半島地震で生じた瓦を再利用し、被災地の象徴となる食器を制作・商品化することで、復興と資源再生を実現する取り組みも行っています。「捨てる」のではなく、「蘇らせる」という選択。「再生陶器」は単なる製品ではなく、私たちがどのようにものを使い、未来を形作るかを問いかけるプロダクトなのです。

見た目の美しさはもちろん、実用性も抜群の「再生陶器」シリーズ。高温で焼き締めてあるので、食洗機や電子レンジの使用も可能です。業務用食器を多く手掛ける菱三陶園ならではの目線で作られた、使い勝手の良いうつわです。

ビアカップ8cm 黒マット

容量約350ml(満水)の、缶ビール1本がぴったり収まるサイズのビアカップ。手に心地よく馴染むちょうど良い大きさで、陶器特有のきめ細かな泡立ちが楽しめます。ビールはもちろん、焼酎の水割りやハイボールなどの冷たい飲み物、さらには暖かい飲み物にも使える万能なアイテムです。

フリーカップ9cm 黒マット

容量約225ml(満水)のフリーカップ。そば猪口としてはもちろん、湯飲みや小鉢代わり、おつまみやデザート、さらには茶わん蒸しまで幅広く活躍します。マルチに使えるカップとして日常使いにぴったりのサイズ感です。

平皿 淵なし12㎝ 黒マット

薬味皿や醤油皿としてはもちろん、和菓子やナッツを盛り付ける小皿としても活躍する、頼りになるサイズ感の丸皿。そば猪口などと合わせて使うのもおすすめ。いくつか揃えておきたくなるアイテムです。

平皿 淵なし15cm 黒マット

"パン皿"の通称を持つ15cmサイズの丸皿。ロールパンや小さな菓子パンが一つちょうど収まる大きさで、取り皿としても活用できます。12cm皿と組み合わせたり、家族分を揃えたりするとさらに便利です。

平皿 淵なし21㎝ 黒マット

朝食メニューや軽めのワンプレートで活躍する21cmサイズ。深さがあるため、魚の切り身やサラダの盛り付けにも対応できる、汎用性抜群のお皿です。

平皿 淵なし26cm 黒マット

カレーやパスタなど、ご飯ものの一皿料理に最適な大ぶりサイズの丸皿。2~3人分の料理の盛り付けにも活用でき、普段使いからおもてなしまで幅広く役立ちます。

深ボウル16cm 黒マット

容量約750ml(満水)の深ボウルは、スープならたっぷりと盛り付けられるサイズ感。どんぶり料理や煮物など、汁気のあるメニューでも使いやすく、一つあると便利なアイテムです。

深ボウル21㎝ 黒マット

約1725ml(満水)の大容量サイズの深ボウル。口が広めで、うどんなどの麺類はもちろん、たっぷりのサラダやホームパーティーメニューの盛り付けにも大活躍します。

浅鉢24㎝ 黒マット

平皿より少し深く、ボウルよりも浅く開口部が広い形状で、冷たい麺料理や煮物、炒め物の盛り付けにぴったり。食卓を上品に演出する便利な1枚です。

高台皿(フラット)24㎝ 黒マット

カルパッチョやお好み焼きなど、平らに盛り付ける料理が美しく映える高台皿。キャンバスのように余白を活かした盛り付けを楽しむと、再生陶器独特の質感がより引き立ちます。

高台皿(フラット)28cm 黒マット

24cmサイズ同様、料理の余白を活かして盛り付けが楽しめる大きめサイズの皿です。お皿としてだけでなく、下皿として他の器と組み合わせても素敵。透明なガラスのプレートや24cm高台皿とのコーディネートもおすすめです。

撮影/よねくらりょう 
アートディレクション/小橋太郎(Yep)