[長く愛せるもの選び VOL.1]

フライパン5選 ゆるっと比較

Column· 2022.06.18

TIMELESS COMFORT 高橋です。お店に立っていると、日々お客さまから暮らしや道具のご相談をいただきます。自分で言うのもなんですが、できる限りの商品知識と商品愛を持って、一緒に悩んだり考えたりしながら、買ってよかった!と思っていただけるお買い物のお手伝いをしています。

たくさんのお客さまたちのご相談をまとめて、サイトの向こう側にいらっしゃる皆さんの暮らしにも役立てていただけたらと、「長く愛せるもの選び」と題して連載していきたいと思います。

VOL.1 フライパン5選 ゆるっと比較

第1回は、TIMELESS COMFORTがおすすめするフライパン5選をゆるっと比較していきたいと思います!「徹底比較」と言いたいところですが、要点だけ押さえた方がわかりやすいよね、とのんびり考えておりますTIMELESS COMFORTスタッフたち…。なので、「ゆるっと比較」でございます。

 「結局、長く使えるフライパンってどれなの?」とお客さまから本当によくお問い合わせをいただきます。お客さまだけでなく、TIMELESS COMFORTスタッフの中にも同じ悩みを抱えているスタッフも。「良いと言われるフライパンを買っても、どうせそのうちコーティングが剥げて使えなくなるから、量販店の低価格帯のものを消耗品として買っている。」というスタッフもいるくらいです。

優先順位やライフスタイルによっても「長く使える」の基準は変わってきます。

今回は、「長く愛せるフライパン」選びをスタッフ総出で検証し、お客さまのご要望にぴったりの商品をタイプ別にまとめてみました。

 ひとり~2人暮らしに適した24cmのフライパンを共通条件にしています。

①やっぱり軽さが最優先!

Y-YACHT
THE Y SERIES - Y PAN

Y-YACHT(ワイ・ヨット)/the Yシリーズ Y PAN(ワイパン)

ちょっとした煮込みもできる深さのあるフライパンは、炒め物や汁気のある物などを頻繁に作る日本では定番の形になっています。丸みのある側面のデザインは返しのしやすさが秀逸で、使い勝手の面でも申し分ないと思います。

表面はふっ素樹脂加工されているので、冷たい状態で具材をのせて火入れをしても、くっつく心配がありません。熱がすぐに伝わるため、火加減も中火でOKです。

ガス火専用(IH不可)として、シンプルなふっ素加工のみを施したアルミ素材なので、とっても軽いです。お店で扱っているなかでは、いちばん軽いシリーズだと思います。

実はこちら、キッチン専門の問屋さんと共同開発して作られたものなのですが、その発想の起点がとてもユニークで、ご家庭で不要になったフライパンに商品に付いてくるタグをつけて送り返すと、回収してリサイクルしてくれるという、エコの観点から生まれています。Yパン自体もリサイクルアルミを使用して作られていて、サスティナブルに特化したフライパンといえます。

②地球に優しいものにしたい!

GREENPAN
VENICEPRO SERIES

GREENPAN(グリーンパン)/VENICEPRO(ヴェニス プロ)シリーズ

次に軽くて使いやすいと評判なのは、こちらの「セラミック加工」のグリーンパン。

セラミックは自然の鉱物(砂)を材料にしているので、製造時も使用時も環境への負荷がかからないことが一般的にも広まり、最近ユーザーさんも増えてきている人気のフライパンです。

発売当初は、使いづらい、すぐにくっついてしまうなどのマイナス意見も多かったのですが、最近のものは表面の加工技術がかなり進歩していて、びっくりするくらいツルツルでくっつかないものになっています。オムレツを作ったら、いちばん違いがわかると思います。

調理面の加工にはダイヤモンド粒子を入れることで傷もつきにくく、金属ヘラも使えるようになりました。

実際の重さは1440g(軽いYパンで630g)と結構あるのですが、本体と持ち手とのバランスがとても良いので重量感はありません。

[セラミックフライパンの扱い方]

1. 中火で少し予熱をしてから具材を入れる 

2.調理中もずっと中火をキープ 

3.使い終わった後は冷めてからしっかり洗う(においがしなくなるまで、洗剤を使ってしっかりと)

という3つのポイントさえ守ってもらえば、焦げ付きもなく長く使っていただけると思います。
(2と3はふっ素樹脂加工のフライパンも同じです。)

③ とにかく長く使える一生ものがほしい!

WAHEI FREIZ
enzo SERIES

和平フレイズ/enzo(エンゾウ)鉄フライパン

鉄素材も、セラミックと同様に最近人気のフライパンです。

せっかく買うのであれば、長く使える丈夫なものを…という方が増えてきているのが理由だと思います。鉄フライパンで調理すると、独特の風味が生まれ美味しく感じるのですが、それは鉄分によるものだそう。鉄分補給にもなります。

このenzoの鉄フライパンは、日本の台所を支える、新潟・燕三条で熟練職人さんの手によって作られています。それを知るだけでも信頼できるイメージですよね。

本体は底の厚みとサイドの厚みに差をつけて、極限まで軽く仕上げています。持ち手は天然木で、“鉄フライパン=無骨”なイメージを払拭した、デザイン性の高さもポイントです。

[鉄フライパンの扱い方]

販売前の保管のために錆び止め加工がしてあるので、使い始めには「焼き入れ」が必要です。昔ながらの鉄フライパンは、「クリヤー塗装」で錆び止めをしていたのですが、最近は「シリコン」や「窒化(ちっか)」など、さまざまな種類の加工があります。enzoは「シリコン」加工。洗剤で洗ったのちに、多めの油(1/2〜1カップ)をフライパンに入れて2~3分熱し、油を捨ててふき取れば、最初についていたシリコンの代わりに「油膜」ができて錆が出ないようになります。毎回使い始めはしっかり煙が出るまで熱してから油や具材を入れる。使い終わったら熱いうちに洗う。という2つのポイントを守れば、焦げ付く心配がありません。

とにかく錆びてしまう事を気にする方が多いですが、ちゃんと油膜が作られればそうそう錆びることはないので、上記のポイントさえ守れば、実はいちばん気楽に使えるのが鉄フライパンだと思います。

次ページでは、フッ素樹脂加工フライパンをご紹介します。