今の暮らしに寄り添う日本製の道具たち
「ホームランド」は、タイムレスコンフォートが提案するオリジナルのキッチンツールシリーズ。
“母国”という名の通り、日本各地の職人、工房、工場により丁寧に作られるメイドインジャパンのプロダクトです。「使い勝手の良い、長く使いたいもの」をテーマに、その土地ならではの風土が育んだ道具たちを、確かな技術を持つプロたちと対話を重ね、今の空気を纏い、今の暮らしに寄り添うものにアップデートして、提案しています。決して華美ではないけれども、日々の暮らしをしっかりと支え、そしてちょっぴり豊かにしてくれる。長く愛せるサステナブルな道具です。
大地のように深く濃い「飴色(あめいろ)」と、炎をそのまま写したような「緋色(ひいろ)」の鍋。ホームランドが滋賀県にある信楽焼の窯元「松庄」と作った土鍋と米炊き釜には、自然そのものの息吹を感じます。それぞれ2サイズあり、色は2色。「緋色」は、土鍋には珍しい明るい褐色で、ザラリとした表情のある陶肌が魅力。「飴色」は、上品な艶をたたえた黒と茶の間のような深い色の釉薬で仕上げた信楽焼の定番の色です。特筆すべきは持ち手がないこと。そのぶん縁を大きめにし、そこを持てるようにデザインされています。持ち手がないことでコンパクトに収納でき、さらに和洋中エスニックとどんな料理も受けとめてくれる懐深さも感じられます。信楽焼は、信楽地方の堆肥物を多く含んだ陶土を用い、プリミティブで温かみのある優しい表情が魅力の陶器。伝統を踏襲しつつ、無駄のないシンプル&モダンなデザインで仕上げたホームランドの鍋は、私たちの暮らしによりフィットし、使いやすくなっています。鍋料理は、1品で野菜も肉や魚などが摂れ、洗い物も少なくて済む忙しい人の味方。土鍋で炊くご飯は、思っている以上に短時間で簡単に、しかも遠赤外線効果でふっくらととびきり美味しく炊けます。玄米やお粥炊きはもちろん、カレーやシチューなどの煮込み料理もでき、どちらも1つ持っていると日々の食卓が確実に豊かになる鍋。ぜひ使い込んで育ててみて下さい。
どんな料理も受けとめ、美味しく見せてくれる白い器。ひと口に白と言っても、ホームランドが手掛ける器はとても表情豊かです。「白色」は、窯の中に塩を投げ入れて焼き上げることで、波立つような独特の揺らぎが生まれ、それが控えめな表情となっています。少しグレイッシュな地肌に黒い点がランダムに入った「斑点」は、富士山の火山灰を混ぜ込んだ灰釉を混ぜ込むことでひとつとして同じもののない唯一無二の表情に。信楽焼の窯元「菱三陶園」と作り、色は先述した2色の他に「緋色」の3色が揃います。バリエーションも豊富で、プレートはオーバル皿3サイズ、丸皿3サイズ。リムが太く、和洋の料理に使え、盛り付けた時にうまれる程よい余白によって料理が美しく見えます。他にもご飯ものや麺類、おかずはもちろん、ヨーグルトやシリアルを盛り付けても良さそうなシンプルなどんぶりや鉢、マグカップやイオンボトルなど(アイテムによって色が限定されるものも)まで揃います。どれも日々の食卓で間違いなく活躍する頃合いのいいサイズ感、そして形ばかり。だから「これから食器を揃えていきたい」という人や、新生活をスタートする人へのギフトにもぴったりです。食卓に毎日必ず登場するベースの器となり、他の器ともすんなり馴染むはず。フォルムはシンプルですが、表情があって温もりを感じられる器たち。日々の食卓を力強く頼もしく支えてくれるはずです。
日々料理をしていると「器に助けられるなぁ」と思うことがしばしばあります。買ってきたお惣菜も、切っただけのトマトでさえ、盛りつけるだけでとびきり美味しそうに見えてくる。ホームランドの食器はそんな存在です。控えめだけれども確実に料理を美味しそうに見せてくれ、気づくとつい手にとって使っている。そんな親しみやすい魅力があります。丁寧に作られたホームランドの器と鍋は、食卓にささやかな豊かさをもたらしてくれるのです。
撮影/川上輝明(bean)
スタイリング/洲脇佑美
構成・文/鈴木奈代
アートディレクション/小橋太郎(Yep)