料理家・野口真紀さん

『ストウブで一肉一菜』

おいしい、一冊・2023.11.07

毎日の料理が楽しく、おいしくなる。そんな一冊を不定期にご紹介していきます。たくさんの料理本の中からこれぞと思う一冊をTCスタッフが選びました。料理好きな人にも苦手な人にも役立つ知恵がいっぱい詰まっています。今回は、人気料理研究家・野口真紀さんの新刊『ストウブで一肉一菜』(誠文堂新光社)。本の中から「豚肩ロースとかぼちゃのハーブマリネ焼き」のレシピをご紹介します。

staubは
こんなところが優秀です

ストウブはフランス・アルザス地方生まれ。多くの星付きレストランのシェフたちを魅了してきました。

熱をたくわえる力が強い
ストウブは砂型に鋳鉄(ちゅうてつ)を流し込んで作られています。鉄製で厚手だから熱をたくわえる力に優れ、一度温まったらごく弱火でも高温をキープできます。また、頑丈なので何代にもわたって使い続けられます。

食材がこびりつきにくい
内側には、黒マット・エマイユ(ほうろう)加工が施されて細かな凹凸があります。この凹凸が食材のこびりつきを防ぎ、お手入れをラクにしてくれます。

蒸気を閉じ込めてジューシーに
ふたは蒸気が外にもれにくい構造で、閉じ込められた蒸気はふたの裏の突起(ピコやシステラ)をつたって水滴として食材に降り注ぎます(アロマ・レイン)。鍋の中で蒸気を循環させて、うまみや香りを逃さず食材をふっくらジューシーに仕上げるのです。ふたを開けるときは、水滴を中に落としましょう。

『ストウブで一肉一菜』より

組み合わせを楽しむ
肉×野菜のコンビレシピ

「一肉一菜」は、主役の具材が「肉」と「野菜」1種ずつ。ひとつの鍋で一緒に煮上げます。

「一肉一菜」6つのメリット
ひとつの鍋で肉と野菜を料理するから、相乗効果でおいしさアップ
 一品で肉も野菜もとれて満足感があり、栄養バランスもいい
調理手順がシンプルだから、初心者にも作りやすい
鍋ひとつで料理が完成するから、洗いものが少なくてすむ
食材を何種類も買い込まなくていいから、買いものがラク
忙しいときはこれ一品で献立完了。気持ちに余裕ができる

『ストウブで一肉一菜』より

2つのメイン食材でここまでおいしい!

豚肩ロースと白いんげん豆のカスレ

鶏ももとピーマンの煮込み

鶏むねとカリフラワーのクリーム煮

骨つき鶏ももとじゃがいものコンフィ

鶏だんごと新玉ねぎの和風スープ

ミートボールとさやいんげんの煮込み

#Recipe
豚肩ロースとかぼちゃのハーブマリネ焼き
肉をしっかりマリネするのがポイント。
かぼちゃは皮のまん中をむいておくと、皮がはがれにくくなります。
かぼちゃの代わりにさつまいも、
じゃがいも、にんじんなどでもOK。
『ストウブで一肉一菜』より

材料(4人分)
豚肩ロース肉(ブロック) 400g
かぼちゃ 1/4個
A
|にんにく(みじん切り) 2かけ分
|オレガノ(ドライ) 小さじ1
|塩 小さじ1
|粗びき黒こしょう 適量
|オリーブ油 大さじ2

 豚肩ロース肉は3〜4㎝角に切り、ポリ袋に入れてAを加えてもみ込み、冷蔵庫で1〜2時間マリネする。
 かぼちゃは種とワタを取り、3〜4㎝角に切って皮のまん中をむく。
 鍋にAごと入れ、を加えてざっくり混ぜる(写真)。中火にかけて豚肉の表面を焼きつける。焼き色がついたら、ふたをして弱火で20分ほど蒸し焼きにする。
 ふたをとって中火で水分を飛ばし、塩(分量外)で味を調える。

『ストウブで一肉一菜』
定価 1,650円(税込)
誠文堂新光社

野口真紀

料理研究家。2児の母で自他ともに認めるワイン好き。愛情と工夫にあふれる家庭料理とワインのおつまみに定評があり、料理教室は順番待ちが出るほどの人気ぶり。近著に『おいしい絵本レシピ』(福音館書店)、『仕込み5分でフレンチも和食も!』(光文社)などがある。

撮影/キッチンミノル 
アートディレクション/小橋太郎(Yep)