「温活」を始めよう

暮らしを愉しむ 心地よく暮らす・2024.01.11

お正月が過ぎ、春の訪れまでにはまだ遠いですね。特に朝は冷え込んで、布団から抜け出すのも一苦労。この寒さは気温だけの問題ではなく、身体の「冷え」が原因かもしれません。暖房で温まるだけでは解消されず、ほおっておくと肩こりや免疫低下など、様々な影響が出てくることも。「冷え」を改善するためには、体を芯から温めることが大切です。
そこで、今年は「身体を温める活動」、つまり「温活」を始めてみませんか!?

このコラムでは、簡単に実践できる「温活」のテクニックを、おすすめのアイテムとともにご紹介します。
日々の食事を少し見直すだけでで、身も心も温まることでしょう。
冷え知らずのからだを手に入れて、まだまだ寒い時期を元気に乗り越えましょう!

温活おすすめアイテム⓵ ガラスのケトル

身体を温めるには、目覚めの一杯がとても大切です。目が覚めるからと、ついつい冬場でも冷たいお水を飲むのは、「冷え」にはNG! 睡眠中に体温が下がっているため、暖かい飲み物で体を温め、さらに脳を活性化させることが目覚めに良いとされています。
身体を温めるには、しっかりと沸騰させてから粗熱を取った「白湯」が最適です。
忙しい朝には、ガラスのケトルがおすすめです。沸騰した状態がひと目でわかるので、沸かしすぎることが無いですし、冷めるのも早いのでとても効率的です。
ガラス製は匂い移りも少なく、白湯だけでなくお茶を淹れる際にも便利です。

りんごとしょうがのシナモンティー

りんごには、整腸作用のある成分「ペクチン」が含まれています。加熱すると増加するという特徴があるので、煮だして作るお茶には最適。栄養は腸から吸収するので、腸を整えることは、温活にはとっても大切です。さらに、血のめぐりをよくし、体を芯から温める働きがあるジンジャーやスパイスなどを加えた、特製のお茶で体の芯からぽかぽかに温まりましょう。

#Recipe
りんごとしょうがのシナモンティー

 材料と作り方
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お水 500㎖
茶葉(ダージリン、アッサムなど、お好みで)
りんご 1/4個分
しょうが 2枚(皮つきのまま5㎜幅のスライス)
シナモンスティック 1本
八角(スターアニス) 2個
レモンなどの柑橘類 お好みで
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① ケトルにお水、上記の材料をすべて入れ、中火に3分かける。
② 沸騰したら少し落ち着かせてカップに注いで出来上がり。
※茶葉の種類によっては、煮すぎると苦みが出ることがありますので、沸騰してから入れるようにしてもOKです。

はちみつをたっぷり入れて

はちみつもりんごと同様に整腸作用のある成分に加え、身体を潤してくれる効果があり、のどの不調を和らげてくれます。りんごやしょうがとも相性がよく、やさしい甘みで飲みやすくなりますよ。

ステンレスのマイボトルに入れて

朝作った白湯やお茶などは、まだ熱いうちに「ステンレスボトル」に入れておけば、朝から夕までしっかりと保温してくれます。お出掛けの時だけでなく、おうち時間でも大活躍。湯沸かしの回数も減るので、省エネにもつながりますね。

温活おすすめアイテム⓶ 木製汁椀

身体を温めるには、朝食がとても重要です。朝食を摂ることで腸が活発に動き、摂取したエネルギーによって体温をキープすることができます。午前中から効率よく働きたい人こそ、しっかりと朝食を摂ることが大切です。忙しい朝は汁物だけでもOK! 温かいままでおいしくいただくには、保温性が高い漆器の汁椀がおすすめ。木の質感を生かした「拭き漆」の技法で塗られた汁椀。特に「白」「茶」の2色は、普段使いにもぴったりなナチュラルで優しい色合いです。

サバ缶味噌汁

発酵食品やたんぱく質、ごはんも白米よりも玄米なら、より体を温める効果が見込めます時間が無い時におすすめなのが、「サバ缶」を使った味噌汁です。出汁を取る手間が省ける上、火も通っているのでさっと作ることができます。味噌も青魚も体を温める効果が抜群の食材です。キムチを加えればうまみも増してとっても美味しく、よりぽかぽかになりますよ。

#Recipe
サバ缶キムチ味噌汁

材料と作り方(2人分)
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水 400㎖
サバ缶 1缶
キムチ 適量
味噌 大さじ2~3
しょうが(せん切り) お好みで
にら(小口切り) 3本くらい
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① 鍋に水、サバ缶を汁ごと入れて中火にかける。
② 沸騰したら火を弱め、キムチとしょうがを入れて火を止め、味噌をとく。
③ 器に盛り、しょうがとにらを添えて出来上がり。

玄米ご飯でよりぽかぽかに

玄米には、糖質を身体の熱源となる「エネルギー」に変える、ビタミンB1がたくさん含まれています。炊飯に少しだけ時間がかかるので、前日の夕飯前に浸水しておいて、炊く直前に水を入れ替えて炊くのがおすすめです。
※最近では「ふつうに炊ける玄米」といった商品も出ているので、スーパーなどでチェックしてみてください。

土鍋での炊き方のコツ
① 浸水時間をしっかりと玄米を研いだのち、約12時間浸水してください。
② 水の量は通常の1.3倍!(固めがお好みの方は1.2倍、柔らかめは1.5倍にしてください)  
・玄米1合(180cc)→ 水 約280cc
・玄米2合(360cc)→ 水 約570cc
・玄米3合(540cc)→ 水 約860cc
③ 火にかける時間も少し長く1~2合は吹き上がってから約20分、3合の場合は約25分で火を止めます。

温活おすすめアイテム⓷

まだまだ根菜類が美味しい季節。根菜に多く含まれているビタミンEは、毛細血管を広げて血行を良くする働きがあるとされています。

しっかりとした厚みのある中華せいろは、保温力も高く、蒸気をしっかりと閉じ込めて、短時間で美味しく蒸しあげてくれます。れんこん、かぶ、にんじんなど、栄養満点の根菜類と、豚のねぎ巻を蒸し、お好みタレで!

根菜と豚の蒸ししゃぶ

蒸し調理は、100度以上になりにくいため、大切な栄養素が壊れたり、茹でた時のように水に溶けたりなどの心配がありません。豚や鶏などのお肉と一緒に調理すれば、満腹感たっぷりの主役級のおかずにもなります。

#Recipe
根菜と豚の蒸ししゃぶ

材料と作り方(2人分)
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れんこん 4㎝分 
ごぼう 1/2本分
かぶ 2個
にんじん 1/2本分
かぼちゃ 1/8個分
まいたけ 半パック
豚しゃぶしゃぶ用肉 4枚
万能ネギ 1束 
*野菜はお好みで

〈タレ〉 
ポン酢 適量
ネギ 小口切り 適量
七味 お好みで
*ごまだれなどお好みのタレで
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① れんこん、ごぼう、にんじん、かぶ、かぼちゃを食べやすい大きさにカットします。
*皮の部分に栄養があるので、そのままの方が好ましいですが、気になる方は剝いてください。れんこん、ごぼうは、灰汁がでるので、カットしたらしばらく水に晒します。
② ねぎを束のまま5㎝くらいにカットして、しゃぶしゃぶ用の豚肉2枚で巻きます。
③水につけてしっかりと湿らせたせいろに根菜と豚のネギ巻きを詰め込んで鍋の上にセットします。
④ 中火にかけ、沸騰してきたら少し弱火にして約10分蒸します。
⑤ 薬味のネギを小口切りにして、ポン酢と合わせます
⑥ 葉物のお野菜は鍋から外す直前に入れ、しんなりしたら出来上がり。

蒸し板を使って

専用の蒸し板を使えば、サイズの合わない鍋でも安心。鍋肌から漏れる火でせいろが焦げ付く心配もありません。21㎝のせいろには24㎝の蒸し板、24㎝のせいろには27㎝の蒸し板と、せいろのサイズ+3㎝の蒸し板を選びましょう。

普段の食生活を見直すことのほかに、お風呂に使ってゆっくりと温まったり、軽い運動をしたりなど、いろいろな方法で身体を芯から温める「温活」。自分に合ったものを取り入れて、免疫力を高めて、今年一年を元気に過ごしましょう!

撮影/よねくらりょう
アートディレクション/小橋太郎(Yep)