[インテリアの基本Vol.1]

インテリアと色のあれこれ

Column・2022.09.16

お部屋のイメージを決める大事な要素の一つに「色」があります。「色を制する者はインテリアを制す。」と言っても過言ではないほど。
今日は、カラーコーディネートの基本についてお話していきたいと思います。

季節の変わり目でインテリアを買い替えたり、お部屋の模様替えを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

6:3:1 黄金比だけ覚えればセンスいらず!?

「ベースカラー6:アソートカラー 3:アクセントカラー1」がおしゃれにバランスよく見える黄金比。3つのカラーを簡単に説明すると、まず一番大きい面積を占めるのがベースカラー(基調色)。床や壁、天井などの色で背景色のような役割になります。中面積を占めるアソートカラー(配合色・メインカラーとも呼ばれます)は、カーテンや家具の色。文字通りアクセントとして加えるアクセントカラー(強調色)は、クッションや小物、花やアートなど。
配分だけ意識すればセンスいらずでセンスのよいお部屋ができるのです(笑)。

この6:3:1の黄金比はインテリアだけでなく、デザインやファッションコーディネートにも使える割合なので、覚えておくといろいろな面で応用できますよ。

リビングルームは、アクセントカラーに季節の色を取り入れて

リビングはお部屋の中で一番長く過ごす空間なので、基調となるベースカラーと、2番目に大きく割合を占めるアソートカラーはビビットな色ではなく、気持ちの落ち着くニュートラルカラーがおすすめです。

とはいっても、日本のスタンダードなお部屋の場合、天井や壁はだいたい白~アイボリー。家具の色はブラウン系が主流です。なので、必然的にアクセントカラーがお部屋の印象を左右することになります。
せっかくなら、お気に入りのカラーを選んで自分らしいお部屋作りをしたいですね。

おすすめは、アクセントカラーに季節の色を取り入れること。豊かな自然の移ろいを暮らしの中で感じられますし、そのシーズンの新作のアイテムもそろいやすいので、トレンドを取り入れつつ、季節感も出るので一石二鳥です!

暖かい色と寒い色

色は、ただ視覚として入ってくる情報だけでなく、温度・重さ・大きさなど心理的な影響も与えます。わかりやすいのは温度。「暖色」と「寒色」はとても身近ですね。暖色とは赤や黄色などの暖かそうな印象を与える色を指し、寒色とは青系の冷たさを感じさせる色のことです。
使い捨てカイロのパッケージは赤がほとんどだし、保冷剤のパッケージは青系がほとんどですよね。こういった商品パッケージなどにも、意識的にその効果が応用されています。

画像①

画像②

インテリアで考えてみましょう!画像①のように、アクセントカラーを寒色にするとさわやかな印象になるので夏におすすめ。フラワーベースの素材をガラスにしてより涼やかに。素材にも温度感がありますね。
画像②を見てみましょう。アクセントカラーを暖色にし、フラワーベースを陶器に買えるだけで、温かみのある優し気な印象に様変わりします。

明るい色と暗い色 鮮やかな色と鈍い色

暖色と寒色でだけでも季節感は表現できますが、色の明るさと、鮮やかさを使い分けるとよりレベルアップ。
例えば、同じ赤系の色味でも、ペールピンクは春っぽくて、赤ワインのようなバーガンディーは秋っぽいと思いませんか?明るい色は「柔らかい、軽い、大きい」印象に、深みのある暗い色は「くっきり、重い、小さい」印象を受けます。
同じように、レモンイエローは夏っぽくて、マスタードイエローは秋っぽい。鮮やかな色は「陽気で派手」な印象、くすんだ鈍い色は「落ち着いた地味な」印象になります。

画像①

画像②

例えば画像①のようにカーテンが白になるだけでお部屋は広く見えるし、画像②のようにアソートカラーやアクセントカラーをモノトーン寄りの色目(低彩度)にすると、シックな印象になりますね。
この明度や彩度を効果的に使えば、季節感を感じる広々と落ち着いた空間にすることができます。


普段無意識のうちに選んでいるいろいろな色も、改めて見ると一貫性があって、なるほど自分の性格にマッチしていたりするものです。季節だけでなく、自分の性格や暮らしにしっくり合ったインテリアのカラーコーディネートも楽しんでいただければと思います。