ラグのお手入れ

暮らしを愉しむ。心地よく暮らす・2024.09.20

お部屋の中で大きな面積を占めるラグは、一つで印象をガラッと変えてくれる、インテリアにおいては存在感大!なアイテム。素足で触れたり寝転んだり、体に触れることも多いので清潔に使いたいですよね。

実は、ラグのお手入れに関してお客様から相談を頂くことって結構多いんです。そこで今回は、デイリーにできるお手軽ケアから、「飲み物こぼした!」なんてうっかり汚れを取るスペシャルケアまで、ラグを美しく快適に保つためのお手入れ方法を紹介します。

肝心な日ごろのお手入れは掃除機で!

デイリーに行うケアとして肝心なのは、ホコリや髪の毛、食べこぼしといった日々の汚れを溜め込まないこと。掃除機が効率的で便利です。この時、一方方向にまっすぐかけたあと、直角方向にもう一度まっすぐかけると、しっかりゴミを吸い出せますよ。

また、ウールなどの天然素材のラグは性質上「遊び毛」が出てきます。製造過程でラグの表面に残った細かな繊維が抜け落ちる現象で、新しいラグでは必ずと言って良いほどよく見られます。ちょっと驚かれる方も多いですが、日ごろのお手入れを続けるうちに収まってくるので安心してくださいね。

ちょこっと掃除には粘着クリーナーもおすすめ

髪の毛やペットの毛など、ちょっとだけ気になるゴミを取りたい時や、夜間など音を立てて掃除がしにくい時におすすめなのが粘着クリーナーでのお掃除。ラグ・カーペット用として「強粘着」タイプも販売されています。
要注意なのは、粘着クリーナーでのお掃除はあくまで表面のゴミを取るだけ、ということ。繊維の奥まで入り込んだゴミやホコリを取るためにも、掃除機とうまく併用して使ってくださいね。

専用のブラシもあります

掃除機を使わずに、奥の方まで入り込んでしまったゴミやホコリを取りたい時に活躍してくれるのが、REDECKERのカーペット・ラグブラシ。少し硬さのあるココナッツ繊維を使ったブラシが、しっかり汚れをかき出しながら表面の毛足も整えてくれます。ソファやクッションなどにも使えて、ファブリックアイテムの美しさを長く保つには持っていて損のないアイテムです。

表面の汚れは拭き掃除

日ごろのお手入れとしてはここまででご紹介した方法で十分ですが、掃除機で吸い取れない汗や皮脂などの表面汚れは、時々の拭き掃除でキレイにしましょう。
かたく絞った濡れ布巾で、毛並みを崩さないように拭いていきます。湿気は厳禁なので、拭き終わったらしばらくお部屋の風通しを良くして、しっかり乾燥させてくださいね。

専用のケアキットもあります

飲み物をこぼした!なんてうっかり汚れも、専用クリーナーがあると安心です。スポンジを使ってシミ部分にクリーナーを染み込ませていくと汚れが浮いてくるので、乾いたタオルやペーパーで拭き取ってください。
TCで取り扱っているテキスタイルケアキットは、①全体の拭き掃除にもシミ抜きにも使えるクリーナー、②拭き掃除用のクリーニンググローブ、③シミ抜き用のスポンジ、④汚れを付きにくくするプロテクター の4点がセットになって、汚れ落としからその予防まで、マルチなお手入れに対応できます。

毛玉ができたら

摩擦で毛玉ができてしまったときは、衣料用の毛玉取り機が便利です。織り目に凸凹がある時は裏側から持ち上げて、当たり方を調整してください。
毛足の長さや織り方によってはラグを痛めてしまう場合もあるので、取扱説明書をよく読んで、目立たない場所から試してみることをおすすめします。

丸洗いするには

季節の変わり目や、広い範囲での汚れが気になった時など、どうしても丸洗いしたくなることもありますよね。製品についている洗濯表示に従うことが何よりも大切ですが、小さいサイズのものだと、洗濯機を使って洗えるものもあります。
素材によっては、縮んだり風合いが硬く変化してしまう場合もあるので、不安な時はサイズに関わらずプロにお任せするのが安心です。

ここまでご紹介したケア方法は、素材によっても少しずつ異なります。
より丁寧なお手入れにトライしてみたい方は、こちらの一覧表を参考にしてみてくださいね。

よく頂く質問にお答えします!

小さなお子様やペットのいるご家庭には、遊び毛が出にくく、お手入れも気軽にできるコットン素材や合成繊維素材のラグがおすすめ。季節を問わない質感のものも多いので、オールシーズン使えるのも良いところです。

ウールやジュートといった天然素材のラグは、ナチュラルで上質な質感が何よりの魅力。使い込むほどにしなやかに経年変化していくので、お気に入りの1枚を長く愛用したい方はぜひ天然素材のラグを選んでみてくださいね。

天気の良い日には思い切りお日様に当ててラグを干したくなりますが、ちょっと待って!
直射日光は繊維の色あせや傷みの原因になることがあるので、ラグを干したい時は陰干ししましょう。
この時、湿気がたまりやすい裏面を上にするのがポイント。2本の洗濯竿を使ってM字になるようにかけるなど、空気が通るように工夫するとさらにGOOD◎
お日様にしっかり当てなくても、充分に湿気を取ることができますよ。

古くなったラグは、普通ゴミもしくは粗大ゴミで処分できます。
細かくカットできる場合は、袋にまとめて普通ゴミで。万能ばさみを使うとスムーズですよ。
カットできない場合は、粗大ごみで捨てましょう。処分費用はラグのサイズによっても異なりますが、400円から1000円前後が一般的なようです。

*かならず各自治体のルールをご確認ください。

ラグに限らず、お気に入りのものを長く使うにはこまめなメンテナンスが大切です。
いつものお掃除のついでに、少しだけラグのお手入れを見直してみてくださいね!

撮影/よねくらりょう 
アートディレクション/小橋太郎(Yep)